職場紹介

野島病院(鳥取県倉吉市)

当院は1917年に鳥取県中部に開院し、地域の拠点病院として医療を提供しています。
病床数は190床を有し、脳血管疾患、悪性新生物、循環器疾患をはじめとするあらゆる救急医療に対応し、地域の中核病院としての機能を果たしています。

言語聴覚士は8名在籍しており、主に脳血管疾患、変性疾患、内科疾患の患者様に対し、言語訓練、嚥下訓練等の訓練を行っています。
当法人では、急性期医療から在宅医療までの一貫した包括的医療ケアシステムの充実に努めており、病院から在宅、施設まで「切れ目のないリハビリテーション」を提供し、患者様が地域の中で自分らしく生活できるよう、日々悩み、考えながら臨床に臨んでいます。

写真は当院近くに生えているイチョウの葉の写真です。
イチョウは約2億年前からある、生きた化石植物のひとつだそうです。

ずっと変わらないイチョウのように、地域の皆様とずっと変わらず共に歩んでいけるよう、日々努めていきたいと思います。

医療法人十字会 野島病院
言語聴覚士 植嶋聡允 

野島病院

職場紹介

介護老人保健施設まさたみの郷(鳥取県鳥取市)

医療法人アスピオスでは介護医療院鳥取産院、介護老人保健施設まさたみの郷、みやこ苑、グループホーム風紋館、小規模多機能型居宅支援事業所わかさを運営しています。

私が所属している介護老人保健施設まさたみの郷では、施設入所サービスの他に居宅サービスとして居宅支援事業所、訪問介護(ヘルパーステーション)、訪問看護ステーション、通所リハビリテーション、短期入所療養介護、地域密着型サービスとしてグループホーム、小規模多機能型居宅介護事業所があり、訪問看護ステーションではSTが訪問リハビリを行っています。

訪問リハビリは、利用者様にとって自宅でリハビリが出来るのが魅力なのですが、鳥取は雪が多い地域です。
毎年の事なので雪には慣れているのですが、訪問先には車が入れない場所もあり、時にはスコップ持参で雪かきをしてご自宅へ訪問する事もあります。
雪の日はその他にも予期せぬトラブルなどもありますが、利用者様の生活を支え、地域で生活出来るようサポートしています。

訪問看護ステーションまさたみの郷
磯尾 敬史

介護老人保健施設まさたみの郷

職場紹介 国立病院機構 松江医療センター(島根県)

施設名:「国立病院機構 松江医療センター」

松江医療センターは、病床数334床を有する、呼吸器疾患、神経・筋疾患、重症心身障害児(者)の専門医療施設です。一般入院、長期療養入院、筋ジスドック、神経難病患者のレスパイト入院、重症心身障害児(者)のショートステイ、外来の方々の嚥下障害、コミュニケーション障害(構音障害、言語発達遅滞等)のリハビリテーションを行っています。

当院の特徴は、呼吸器病センターとして呼吸療法認定士の呼吸リハビリテーションが充実していること、神経・筋疾患では、パーキンソン病の患者様を中心に短期集中リハビリテーションと呼ばれる4週間程度のリハビリテーションを実施しており、 LSVT®︎ LOUDLSVT®︎ BIGを行えることが挙げられます。また、作業療法士により意思伝達装置等のAACの導入も行っています。

言語聴覚士として、コミュニケーション障害や摂食嚥下機能障害に対して機能の維持・向上を図ることはもちろんですが、進行していく疾患の方々との関わりも多いため、コミュニケーションや食べる楽しみといったQOLを出来るだけ維持できるよう、また楽しく生活していただけるよう支援することを心がけています。

 

松江医療センター 言語聴覚士 吉木

職場紹介

山陰労災病院(鳥取県米子市)

当院は山陰地方の産業の発展に伴う労働災害に対する医療の充実を図るため、昭和38年6月に開院しました。
現在は独立行政法人 労働者健康安全機構を設立母体とし、23の診療科、病床数377床、併設機関として勤労者医療総合センター(治療就労両立支援部)を有する総合病院です。

私の所属する中央リハビリテーション部は、発病あるいは手術後の早い段階での急性期といわれる時期を中心に早期から離床を進め、入院前の生活(自宅、職場、学校等)に一日も早く復帰できるよう支援しています。
言語聴覚士は現在3名が在籍し、PT、OT、医師、看護師、管理栄養士等の専門職と連携をとりながら、コミュニケーション、食べること・飲むことに障害を持つ方々に対して、一人ひとりの思いに耳を傾け、その方に合わせたリハビリテーションを提供できるよう日々研鑽しています。

また、治療と就労が両立できるよう勤労者医療総合センターと連携し、職場復帰に必要な評価を行い、退院後の自主練習についてアドバイスをさせていただきます。

独立行政法人 労働者健康安全機構 山陰労災病院
言語聴覚士 北山香代子

山陰労災病院

【活動紹介】企画推進部

企画推進部

 山陰言語聴覚士協会における企画推進部(以下、企画部)では、年間およそ4~5件の講演・研修を企画しています。
また、講演内容によっては研修部、専門部といった他部と連携して取り組んでいます。
特に毎年、年末に開催される講演会では、高次脳機能障害分野でご高名な中川賀嗣先生、大槻美佳先生のお二人にご講演戴いています。

コロナ感染症拡大の影響で様々な研修等がWebにおける開催を余儀なくなされています。
当企画部でも同様ですが、簡便に参加できるようになった一方で、職場や年齢、経験年数などの垣根を超えた直接的な情報共有や連携・相談・交流といった事がしにくくなっているのではないかと思います。

今年度も企画部では皆様に興味の持てる講演会を企画して参ります。
また、有意義な議論や意見交換ができるよう努めて参ります。
是非、積極的な参加をお願い申し上げますと共に互いに研鑽していきましょう。

山陰言語聴覚士協会 企画推進部
鳥取支部 部長 執行誠二郎

職場紹介 済生会江津総合病院

当院は病床数280床(稼働病床数228床)を有する島根県江津市にある総合病院です。救急医療から回復期・慢性期医療、地方福祉と幅広い地域のニーズに寄り添いながら済生会の理念に添って、その役割を果たしています。済生会の起源は明治44年、明治天皇が医療によって生活困難者を救済しようと設立された事が始まりです。その後100年以上にわたる活動を踏まえ、日本最大の社会福祉法人として全国40都道府県で医療・保険・福祉活動を展開しています。

当院は患者様の多くが後期高齢者を占めているため、言語聴覚士は脳血管疾患などによる言語聴覚障害の患者様に加え飲み込み(嚥下機能)に不安のある患者様のリハビリテーション(以下リハビリ)も行っております。

現在当院には3名の言語聴覚士が在籍し入院患者様、外来患者様のリハビリに加え、在宅への訪問リハビリや関連施設や地域の福祉施設への訪問も行っております。患者様に関わる医師や看護師、管理栄養士、社会福祉士など多くの専門職と情報共有を行い、相談しながら出来る限り患者様やご家族様のお気持ちにお答えできるような言語聴覚療法を行うよう努めています。

島根県済生会江津総合病院

言語聴覚士  柳 玲

済生会江津総合病院 (saiseikai-gotsu.jp)

職場紹介

さかい幸朋苑(鳥取県境港市)

さかい幸朋苑は現在4名のSTが在籍し、介護老人保健施設、通所リハビリ、訪問リハビリを兼務しています。

当施設ではSTが主体となり失語症特化型短時間デイケア「げんごろう」を10年前に開設しました。
現在週1回8名のご利用があります。
「げんごろう」では失語症で言葉に悩むご利用者同士の仲間づくり、コミュニケーションの成功体験を積む事等を目的に、グループ、個別訓練、在宅生活に生かせるよう外出訓練も実施しています。

また、敷地内では特別養護老人ホーム、通所介護、近隣にグループホーム等があり法人全体の摂食嚥下に関する意識の底上げを図る為、食事評価や勉強会を開催しています。
在宅、施設での生活を見据えて地域、ご家族、他職種から必要とされるSTになるため日々研鑽しています。

さかい幸朋苑 佐々智彦

さかい幸朋苑

6月コラム 「社会福祉法人ほのぼの会 介護老人保健施設まんだ(出雲市)」

社会福祉法人ほのぼの会

介護老人保健施設まんだ(島根県出雲市)

当法人は、島根県東部の出雲市(旧平田市)で、特別養護老人ホーム万田の郷(従来型)、(ユニット型)、まんだ居宅介護支援事業、あかねの里認知症対応型共同生活介護事業所、平田ほのぼの通所介護事業、しあわせの里認知症対応型共同生活介護事業所、介護老人保健施設まんだ(従来型)、(ユニット型)、通所リハビリテーション事業所まんだ、訪問リハビリテーション事業所まんだ、そして5月にオープンした、まんだクリニックを運営しています。

介護老人保健施設まんだは、入所100床(従来型60床、ユニット型40床)、通所リハビリ(定員25名)、訪問リハビリを有する施設です。

入所では急性期病院や回復期病院から在宅復帰を目指し、リハビリの継続、在宅への調整目的、また、在宅生活でADLが低下してこられ、ADLの改善目的、ご家族の介護負担軽減目的等ニーズは様々ですが、リハビリが必要な高齢者の方が入所されています。言語聴覚士は脳卒中、廃用症候群、高齢よる摂食嚥下機能障害、高次脳機能障害、失語症のリハビリが中心となっています。

通所リハビリでは、在宅生活における目標に応じたリハビリを提供しています。言語聴覚士は主に失語症、高次脳機能障害、摂食嚥下機能障害のリハビリを行っています。

訪問リハビリは、現在理学療法のみ実施しています。

言語聴覚士の業務としては、入所、通所のリハビリ、同法人特養での摂食嚥下評価、食事形態の調整、法人内施設の食事、トロミの統一、嚥下調整食への移行等を行っています。

リハビリ職員は理学療法士6名、作業療法士3名、言語聴覚士2名が在籍しています。急性期病院やデイサービス、老健、個人クリニック等、様々な経歴を持った職員が集まっているので、職域を超えて相談したり意見を出し合ったりしながら、利用者様により良いリハビリが提供出来るよう取り組んでいます。

https://mandanosato.jp/pages/94/

 

社会福祉法人ほのぼの会 介護老人保健施設 まんだ 

リハビリテーション科 言語聴覚士 森山

職場紹介

鳥取県立厚生病院(鳥取県倉吉市)

当院は鳥取県中部の倉吉市にある病床数304床を有する急性期病院です。
鳥取県中部の中核的医療機関として、毎日様々な診療科からリハビリ依頼があります。
対象となる疾患も多岐に渡り、新生児から成人まで様々な年齢層の方と関わる事が多いです。

当院の特色として、がん診療拠点病院という事もあり、がんのリハビリテーションの資格を有したセラピストが多数在籍して、がん患者様に寄り添いながら業務にあたっております。
その他には、かかりつけの方をはじめとして中部・東部の小児科医院などと連携を図りながら小児の知能検査(WPPSI・WISC)を年間150件以上実施しております。
また、入院・外来を問わず、必要に応じ患者様の嚥下造影検査に立ち会って飲み込み(嚥下機能)の評価を行っています。

現在、当院には6名の言語聴覚士が在籍し少しでも多くの患者様に心身共に良くなっていただけるよう、日々、思いやりと優しさを持ち切磋琢磨しながら臨床に臨んでいます。

鳥取県立厚生病院 リハビリテーション室 言語聴覚士 渡部
鳥取県立厚生病院

会員の皆様へ(2022年)

新年度を迎えて

平素より当協会の活動にご理解ご協力を賜り、誠にありがとうございます。

2021年度はコロナ禍により、例会・研修会はすべてオンラインの開催でありました。
会員の皆様はずいぶん慣れてこられ、スムーズに進行できるようになりました。
オンラインも便利で良いところはありますが、私たち言語聴覚士が「顔の見える関係性」を保つために、本年度はいくらか現地開催ができればと思います。

例会についてはオンラインという特性を活かして鳥取島根合同で行っています。
例会部が中心となり、知恵を絞って会員の参加向上を目指しています。
2か月に1回きりの会ですのでぜひ参加して、自分や職場をアピールしてください。

失語症者向け意思疎通支援事業では養成研修を鳥取県と松江市で行っております。
鳥取県では失語症者支援センターを開設し、運営しております。
皆様の専門性を地域に活かせる場でありますので、当事業にご協力いただきますようお願いいたします。

講演会では全国各地から講師をお招きいたしますので、楽しみにしておいてください。
また診療報酬改定の年でもあります。
例会などで都度新たな情報を発信してまいります。

本年度も、皆様のご活躍をお祈りいたします。

一般社団法人 山陰言語聴覚士協会
会長 竹内茂伸

職場紹介

訪問リハビリテーションきんかい(鳥取県米子市)

訪問リハビリテーションきんかい(言語聴覚士部門)では鳥取県西部圏域において、コミュニケーション障害(失語症や構音障害、加齢性難聴など)、嚥下障害を対象に、周囲と意思疎通ができ外出機会が増える、いつまでも口から食べ続け美味しいものを「おいしい!」と言ってもらえる支援を行っております。
当事業所の特色として、コミュニケーション支援では鳥取県失語症支援センターや補聴器専門店との連携、口から食べる支援では在宅歯科医や訪問管理栄養士との連携に注力しております。

2021年12月現在、ST3名で66名のご利用者に訪問しております。
その中でも失語症支援は年々増加しており全体の5割を占めております。
また昨年は2件の加齢性難聴に対し、認知言語機能評価、実用的評価、環境調整(家族指導助言含む)をSTが行い、㈱トーシン実業(認定補聴器技能者を有する販売店)と連携し適した補聴器装用を実現しました。

難聴は一般的に50歳頃から始まり、65歳を超えると急増するといわれています。
その頻度は、60歳代前半では5~10人に1人、60歳代後半では3人に1人、75歳以上になると7割以上との報告もあります。
厚生労働省は2015年、認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)を策定しており、その中で認知症の危険因子として「加齢、遺伝性のもの、高血圧、糖尿病、喫煙、頭部外傷」に加え、「難聴」を挙げております。
高齢化が進む今、認知症予防は大変重要であり、補聴器装用等の支援に貢献していく必要があります。
当院でも平成29年度に補聴器勉強会を開催し、研鑽を重ねております。

既にコミュニケーション障害や認知機能低下を有している場合には補聴器適合までに慎重な対応が必要です。
生活の中での補聴器の必要性、実用性を評価し本人家族へ助言できるリハビリ職だからこそSTの活躍が一助になると考えます。

 写真:補聴器勉強会

訪問リハビリテーションきんかい(錦海リハビリテーション病院)・佐藤
訪問リハビリテーションきんかい

職場紹介(出雲市民リハビリテーション病院)

出雲市民リハビリテーション病院(職場紹介)

当院は回復期と呼ばれる病院で急性期での治療後、「リハビリ」に専念していただく病院です。当院には成人で8名、小児に2名のSTが在籍しています。また、同法人の出雲市民病院に3名、大曲診療所に1名の仲間たちもいます。大曲診療所では出雲圏域で訪問リハビリを中心に行っています。

さて、今回は回復期で注目されているリハビリついて、少しお話しをしたいと思います。

近年、ITの進歩は著しく、あらゆる情報を誰もが簡単に入手できるようになりました。

昨今の報道で「科学的根拠」「エビデンス」といった言葉をよく耳にします。社会全体にこの科学的根拠に基づいた指針や行動が求められるようになっています。

これらは、リハビリ業界においても同様です。科学的根拠とそれを入手できる情報通信技術は、目の前の患者様や私たちに多くの恩恵をもたらします。

しかしながら、私たち言語聴覚士はリハビリ専門職の中では歴史も浅く、科学的な根拠も十分とは言えない領域でもあります。

私たち言語聴覚士のリハビリの大きなウエイトを占めるものの一つに、喉の飲み込みの問題となる「嚥下障がい」があります。この嚥下障がいにも根拠のある介入が少しずつ報告されてきています。

今回ご紹介するのはそのリハビリの方法で、低周波治療器(下写真)という医療機器を使用します。筋肉には瞬発力の速筋と持続力の遅筋とがあり、飲み込む運動の多くは速筋が関与します。従来の訓練では遅筋を鍛えることがメインとなり、速筋に対しては訓練効率が悪いと言われています。その問題を解決するのがこの低周波治療器です。喉に当てて、従来の訓練と併用することで効果を高めるとされています。

県内でも取り扱う病院や施設が増えてきています。当院でも9月から運用開始しました。このような根拠に基づいたリハビリが今後、拡がっていくことを期待したいと思います。